Home

物質と光との関わりの理解と制御に向けた分光計測法の創出
 光は物質と密接に関連しています.物質が発する光を調べることによりその本質に肉薄し,物質に光を作用させることにより,そのありようを制御できます.また,光を用いた計測技術は,人や物が直接触れることのできない対象の観測手段として大変有効なものです.

 例えば,イオンと電子がバラバラになった状態をプラズマといい,各種デバイス作成プロセスから未来のエネルギー源といわれる核融合まで,プラズマは中心的な役割を果たしています.また,太陽をはじめ,宇宙の99%はプラズマであると言われています.我々はプラズマが関わる様々な現象に対して,新しい分光計測手法を開発し,その理解および利用・制御のための基礎的な研究を行っています.特に新しい分光計測手法の開発に関しては,従来手法の改良的な視点ではなく,原理からの抜本的検討により分光学的なパラメータ(波長分解能,波長範囲,強度,感度,時間分解能,偏光,空間分解能,空間範囲など)の積で2桁以上の性能向上を目指しており,その達成により,これまで見出されてこなかった様々な現象を発見しています.